南獄4.0

南獄から生還後6年、ついに最終目的地に辿り着く!

猿丸幻視行(井沢元彦)

『天皇になろうとした将軍』以来、約20年ぶりに著者の作品を読む。ただし、本作品が書かれた年は1980年と、さらに10年以上遡る。多少日本史や日本文学史をかじっている人にとっては、面白く読めると思う。江戸川乱歩賞受賞作品とのことだが、暗号が謎解きのメインであったり、ポウの作品が出て来たりと同賞を意識した構成を感じさせる。現代の新薬品のくだりは蛇足だが、著者が弱冠25歳のときの受賞作品であることは評価したい。