南獄4.1

憧れの米国駐在第2章

ラッシュライフ(伊坂幸太郎)

帰国時に買い込んできたやつ。デビュー2作目で、昨年読んだ『グラスホッパー』から2年くらい前の作品らしい。時系列をずらして展開されてるので途中で混乱してくるのだけど、よく考えて作られてるなーと感心してみたり。教祖の正体とか気になるけどそこには深く突っ込まれず残念。

桐島、部活やめるってよ(朝井リョウ)

言わずと知れた朝井さんのデビュー作。なぜか後回しになってたけど、これを19歳の時に書いたなんてすごいなあ。巻末の解説でも言ってたけど、その年であの距離感で高校生の登場人物たちの心理描写をするのが本当にすごいと思う。朝井リョウを読み終わるとき何時も後悔する。あの頃毎日が必死が故に何も見えずただ漫然と過ごしてたことを。

ねじまき片思い(柚木麻子)

導入部は怠かったけど最初の事件解決のあたりからテンポが良くなってすぐに読了してしまった。ラストは想像していたハッピーエンドではなかったけど、永遠に終わらず日々トラブルを解決していく感じでも良かったかもなあ。ドラマ化を意識した構成というかそんなものを感じたけど今のところされてないのかな。

誕生日にインフル

この時代に敢えてインフルな自分に感心すらしている。警戒が緩みつつある当地でも外出時のマスクを怠らず極力在宅で頑張っていたのになあ。しかも診断されたのがちょうど誕生日で、病院や薬局での本人確認で誕生日を答える度に'Happy birthday!'と言われる皮肉。

落日(湊かなえ)

日本で買い込んできたやつ。さすがというかいつものように一晩で読了。主人公2人のそれぞれの視点で話が交互に進む章立てのやつで、やがて最後に一つの真実に収束していくパターンだとこちらも分かってるから、後半で結末もなんとなく察してしまうんだよな。生来のイヤなやつが出てくるんだけど、これを宮部みゆきに書かせたらまた違ったおどろおどろしさになるのかなとふと思ったり。

検察側の罪人(雫井脩介)

5年近くぶりの雫井さん。日本で買い込んできたやつ。善悪・美醜・理性と本能・人権・倫理等の対立軸とそのはざまで迷う人々、割り切った人々、そもそも迷わない人々が複雑に絡み合って進行し、必ずしも美しいとは言えない結末を迎えるストーリーはとても印象に残った。著者は作品を書くとき、読者を読中魅了し読後に余韻を残したい考えているそうだが、そういう意味では見事にハマった。映画版は主人公2人がキムタクとニノらしいがいい男すぎだろ。

アマゾンゴー初体験

昼食を買おうと思ってふと冒険心を奮い立たせて初めてAmazon Goを体験。スマホに精算履歴が現れるまですごい罪悪感(笑)。意外と部下とか周りの若い連中も未体験とか。思いがけず先進テクノロジーをいち早く体験してしまった。

パンク侍、斬られて候(町田康)

一時帰国時に買い込んだやつ。久しぶりの町田さん。記録を調べたら丸9年ぶり。20年近く前の本だけど、風刺というか嫌味みたいなものはそのまま現在の私も共感してしまう。町田さんがすごいのか、20年間世間が変わってないのか。最後はエヴァ的なカオスでした。影響受けてんのかな。さらに元をたどればイデオンか。