帰国時に買い込んできたやつ。デビュー2作目で、昨年読んだ『グラスホッパー』から2年くらい前の作品らしい。時系列をずらして展開されてるので途中で混乱してくるのだけど、よく考えて作られてるなーと感心してみたり。教祖の正体とか気になるけどそこには深く突っ込まれず残念。
桐島、部活やめるってよ(朝井リョウ)
言わずと知れた朝井さんのデビュー作。なぜか後回しになってたけど、これを19歳の時に書いたなんてすごいなあ。巻末の解説でも言ってたけど、その年であの距離感で高校生の登場人物たちの心理描写をするのが本当にすごいと思う。朝井リョウを読み終わるとき何時も後悔する。あの頃毎日が必死が故に何も見えずただ漫然と過ごしてたことを。
ねじまき片思い(柚木麻子)
導入部は怠かったけど最初の事件解決のあたりからテンポが良くなってすぐに読了してしまった。ラストは想像していたハッピーエンドではなかったけど、永遠に終わらず日々トラブルを解決していく感じでも良かったかもなあ。ドラマ化を意識した構成というかそんなものを感じたけど今のところされてないのかな。
仮面病棟(知念実希人)
日本の自宅にあったやつ。妻がお気に入りらしく勧められた。海堂尊と東野圭吾を足して2で割った感じかな。要するに面白かったです。
店長がバカすぎて(早見和真)
ずっとランキング上位にあって気になってたので日本から取り寄せ。序盤はダルく感じたけど章を経るごとに引き込まれていくいい感じのやつでした。少し軽いかな。
検察側の罪人(雫井脩介)
5年近くぶりの雫井さん。日本で買い込んできたやつ。善悪・美醜・理性と本能・人権・倫理等の対立軸とそのはざまで迷う人々、割り切った人々、そもそも迷わない人々が複雑に絡み合って進行し、必ずしも美しいとは言えない結末を迎えるストーリーはとても印象に残った。著者は作品を書くとき、読者を読中魅了し読後に余韻を残したい考えているそうだが、そういう意味では見事にハマった。映画版は主人公2人がキムタクとニノらしいがいい男すぎだろ。
パンク侍、斬られて候(町田康)
一時帰国時に買い込んだやつ。久しぶりの町田さん。記録を調べたら丸9年ぶり。20年近く前の本だけど、風刺というか嫌味みたいなものはそのまま現在の私も共感してしまう。町田さんがすごいのか、20年間世間が変わってないのか。最後はエヴァ的なカオスでした。影響受けてんのかな。さらに元をたどればイデオンか。