湊かなえが青春もの…?という疑問はすぐに吹き飛ぶ。イヤミス要素は全くないのにとんでもなく面白くって、ぐすぐす涙を拭きながら1日で読了。いったい何を感じて泣きはらしたのか自分でもよくわからないのだが、さすが…という感じ。ちょうど主人公と同い年の娘に是非読んでもらいたいと思いました。湊かなえ作品でそう思ったのは初めて(笑)。
宿命と真実の炎(貫井徳郎)
『後悔と真実の色』の続編で今回の主人公は所轄の女性刑事。さすが貫井さんという感じで楽しめました。更なる続編を予感させる終わり方だったけど(宮部みゆきの杉村さんシリーズっぽくなる予感)、今回の最終的実質的な真犯人も登場してくるのかな。
昨日がなければ明日もない(宮部みゆき)
お気に入りの杉村さんシリーズ。今回も主人公に事件の大枠の流れを好転させる力はなく、3篇とも無力感が漂う結末。このシリーズで出てくる、救いようのない登場人物たちの描写がいつも秀逸で、嫌悪感に魅せられながらページを繰ってしまう。
アウトレイジ ビヨンド
こっちのYouTubeムービーで視聴。ずっとみたかったんだけどどこのVODサービスでも見れなかったのでとても満足。登場人物ほとんど死んでしまったんだけど最終章はどうなんだろうね。
BUTTER(柚木麻子)
私の中では『早稲女』の人。後半からクルクルと展開が変わっていくのが興味深くしかも最後にまた事態反転があって飽きさせない展開でした。他の作品でもあったけど筆者が男性/父親像を突き放した感じで書いてるのが印象的。昭和以前的な思考に取り残されて精神的に自立できない男たちへのイラつき、というのかな。
女子校礼讃(辛酸なめ子)
娘が受験勉強を頑張っていたころを思い出して購入。辛酸なめ子の得意分野というか、うまくマーケットを見つけたよな、というのが正直な感想。女子校出身者ならではの視点が私にとっては新鮮で面白い。