前段の2作を読了したので満を持して本作を読む。このシリーズはとりわけ悲壮感が漂うのだけど本作は少し感じが違ってて青春を謳歌する少年少女たちの描写が眩しい。だけど読んでる間中radikoのCMのBGMの物悲しいピアノソロが脳内に流れてたのも事実。
素敵な日本人(東野圭吾)
短編集。東野圭吾の短編はちょっと中途半端な感じがあって、その点については宮部みゆきの方が好き。まあさくっと読めるのが長所なんだけど。ところでなんでタイトルが素敵な日本人なんだろう。
物語のおわり(湊かなえ)
大好きな湊かなえにしては展開ダルいなあ、今回初めてのハズレかなあとダラダラと読み進めていたが後半怒涛のフラグ回収・一気に縦横揃える展開。本当に失礼してしまったと読了後心から反省。さすがです…!
モルフェウスの領域(海堂尊)
「医学のたまご」に続いて海堂尊作品連投。さすがに連投だと食傷気味になるな。既出の登場人物がいろいろ出てきたところは楽しめた。名無しの医務官はブラックペアンの人??
医学のたまご(海堂尊)
妻の希望により「アクアマリンの神殿」を購入したものの、私自身はこの前段にあたる「医学のたまご」と「モルフェウスの領域」を未読だったのでやむなくこの2作を追加購入。本作は中高生向けということもあり数時間で読了。田口さんが無事教授になっていたのでなんかほっとした(笑)
新選組血風録(司馬遼太郎)
赴任の際に日本から持ち込んだものでこれが最後。司馬遼太郎は読みだすと面白いのだがなぜか敷居が高く、最初のページをめくるのに踏ん切りが要る。
恋のゴンドラ(東野圭吾)
先日読んだ「雪煙チェイス」ともつながっている、スキー場を舞台にした連作短編集。結局最後は残念な、世間は狭くて怖いねという話。
灰色の虹(貫井徳郎)
救いのない冤罪もの。終盤で最大の謎が解き明かされる前に分かってしまった。分かるように書いてたのかもしれないけど。
悪いものが、来ませんように(芦沢央)
母娘関係の歪みとその結果として起こる惨劇という展開と藪の中的な構成は、大御所である湊かなえを直前に読んでしまったこともあり、う~んやはり数段湊さんが上だよなあ、という感想に。最後の意外な結末に持っていくまでの伏線に違和感を隠し切れないというかあ―あれが伏線だったのかというさらに一工夫が欲しかったなあと思いました。
ポイズンドーター・ホーリーマザー(湊かなえ)
得意の藪の中形式かつ母と娘のゆがんだ日常風景の短編集。やはり面白くて一晩で読んでしまった。もっと咀嚼しながら読めばよかったと後悔するくらい(笑)。