これもUnlimitedで。貫井さんの作品が読めたのは期待以上でとても得した気分。表題作よりもラストの短編が印象的で、話の進め方・オチのつけ方が湊かなえの『リバース』とかを思い出させた。
オリエント急行殺人事件(アガサ・クリスティー、田内志文訳)
古典中の古典をUnlimitedで。結構無理やりな解決篇でなんというかへえと思いました。いつかこの列車に乗ってみたいと思ったけど調べてみると結構高いなあ。
グラスホッパー(伊坂幸太郎)
これもunlimitedで。3作目のアックスから先に読んでしまったのでいつか読まなきゃと思っていたのだがまさかの読み放題対象でうれしい誤算。結構使えるなあ、Kindle Unlimited!「鈴木」は私の中で『忘却のサチコ』(漫画の方ね)の編集長の顔で映像化してました。マリアビートルも読み放題対象にならないかなあ。
鬼嫁探偵(呉エイジ)
引き続きunlimitedで。主人公の葛藤(だけではおさまらないんだけど)には思わずニヤリとしてしまう。一気に著者の他の作品も読んでしまおう。
すごい面接(呉エイジ)
2か月で99円のキャンペーンもあってkindle unlimitedに加入。前から気になってたこの作品に手を伸ばした。表題作はいまはもう見られなくなってしまったが、著者のウェブサイトの雑文コーナーに掲載されてて、どの作品もとても楽しく読んでいたことを思い出し懐かしくなった。未発表作も収録されててこちらも十分に楽しめて、unlimitedに入って早くも元が取れた気分。
杜子春(芥川龍之介)
『前科者』という漫画で杜子春の評論的なことをやってて、あれ自分が小学生か中学生の時に読んだ記憶と違うなと思って青空文庫で改めて読んでみた。なんか記憶が何かと入れ替わってたなあ。これまでの記憶はなんだったのか。まあいいけど。
ブロードキャスト(湊かなえ)
湊かなえが青春もの…?という疑問はすぐに吹き飛ぶ。イヤミス要素は全くないのにとんでもなく面白くって、ぐすぐす涙を拭きながら1日で読了。いったい何を感じて泣きはらしたのか自分でもよくわからないのだが、さすが…という感じ。ちょうど主人公と同い年の娘に是非読んでもらいたいと思いました。湊かなえ作品でそう思ったのは初めて(笑)。
宿命と真実の炎(貫井徳郎)
『後悔と真実の色』の続編で今回の主人公は所轄の女性刑事。さすが貫井さんという感じで楽しめました。更なる続編を予感させる終わり方だったけど(宮部みゆきの杉村さんシリーズっぽくなる予感)、今回の最終的実質的な真犯人も登場してくるのかな。
昨日がなければ明日もない(宮部みゆき)
お気に入りの杉村さんシリーズ。今回も主人公に事件の大枠の流れを好転させる力はなく、3篇とも無力感が漂う結末。このシリーズで出てくる、救いようのない登場人物たちの描写がいつも秀逸で、嫌悪感に魅せられながらページを繰ってしまう。