南獄4.1

憧れの米国駐在第2章

沈黙(遠藤周作)

20年位前に一度読んだ気がするが、「この国は沼だ」という名台詞を引用する本を続けて目にしたので、内容をすっかり忘れていたこともありまた読んでみる。海外の批評家からは、作中のキリスト教の解釈とそれに沿った主人公の選択が嫌われることがあったらしいが、まさしく「日本人の視点から」読み物として大変面白く読めた。現世利益や来世での幸福を宗教に期待するのは日本人の特質なのかな。少なくともキリスト教が「そういうものではない」と知ったことが、不勉強な私には目から鱗でした。